ご存知のように世界的な不況の影響で、たとえば自動車産業は今年度も引き続き赤字見込み、しかも大幅な赤字でリストラなどの対策が追いつかないほどの厳しい状況になっています。皆さんの回りの製造業に係わっている方から厳しい状況を聞くことがあると思いますが、特に半導体、自動車関連に至っては仕事量が半減どころではなく、3分の1以下まで落ち込んでいるという話を耳にします。こういった中で当社は幸いお客様に恵まれ、営業面でも一時中断していた仕事が復活する方向にあるなどの明るい材料もあります。とはいえ楽観できる状況にはありませんし、現状の環境はきわめて厳しいという認識のもとに、慎重に経営していきたいと考えています。
先日、エントリー事業部の管理者、システム事業部では部課長に集まっていただき、それぞれ今年度のキックオフを開催しました。今年度の課題は明確です。原点に立ち返り、お客様の尺度、つまりその仕事に関してお客様が求めている価値を純粋に追求してもらいたいということです。
エントリー事業部では“精度”です。価格もさることながら、最終的には品質が悪ければお客様から評価されません。精度をいかに良くするかを組織的に、あるいは一人ひとりが考えていかなければなりません。精度を高めることによって、競合する会社を凌駕し、お客様にわかりやすい形でアピールしたいと考えています。
システム事業部は組織力の強化です。当社の社員は良心的な仕事をしており、お客様からも評価されています。しかし、自分のできる範囲の中で仕事をこなしているきらいがあります。極端な場合お客様に助けていただいているケースもあります。自分ひとりの仕事に埋没するのではなく、皆さんの同僚や部下の仕事の状況にもっともっと関心を持ってください。そして、よく議論して積極的にチームをリードして富士情報としてより良いサービスを提供できるよう意識してほしいと思います。
厳しい経済環境のなかでは、富士情報は恵まれた状況にあると考えていますが、どうやってお客様に恩返しをするかは仕事を通してしかできません。この一年はエントリー事業部は「精度」、システム事業部は「組織力の強化」を意識して取り組んでいただきたいと思います。