20年前の6月4日に中国の北京で天安門事件がありました。民主化を求めて天安門広場に集結していた学生や一般市民のデモ隊を軍隊が武力で鎮圧し、多くの犠牲者を出した事件です。事件後中国政府は武力行使が正しかったと主張するとともに、報道管制が強化され、今でも中国国民が天安門事件について知ることはほとんどできません。日本は中国との貿易額がアメリカよりも多く、私たちの仕事でもあるデータ入力も官公庁や企業のかなりの量が中国で処理されているようです。このようにとても身近で普通にお付き合いをしているように見える中国ですが、外から見るとまだまだ民主的とは言い難い国だと思います。いまだに言論統制が厳しくひかれていて、インターネットで“天安門事件”を中国語で検索しようとしても一切出てこないように規制されています。20年の節目に遺族が天安門広場に行って追悼したいと思うのは、私たちからみればごく当たり前のことですが、それも許されないのです。日本ではいろいろなことを知る権利があり、行動にも言論にも自由があります。自由に情報を得ることのできる私たちは恵まれていると認識する一方で、自分たちに与えられている情報が正しいのかどうかを判断する必要があります。食べ物にたとえるとジャンクフードばかりにとりかこまれ、本当においしいものを知らず、体に不必要な栄養も不十分ということになりかねません。日ごろから良い情報に触れ、先人、先輩の話に耳を傾けるなどをして、ものの見方を学び、よい情報を見分けられるようにしていきたいと思
います。