東日本大震災の影響でこの夏には大幅な電力不足が予想されます。政府は電力不足対策として15%の節電を呼びかけています。製造業では平日休業とし土日の稼働を実施するなど、具体的な計画が報道されています。当社でも社会的責任を果たすために、現在節電計画を策定中です。相当量の電力削減を必要としますので、場当たり的な電気の節約では意味がありません。この機会に電力の削減、仕事の在り方の見直しという観点での計画をしています。
節電の機会に“節約”について考えてみたいと思います。一般に節約とは、“無駄遣いをやめて切りつめること”を指します。
節約と似た意味で“倹約”がありますが、少し貧乏くさいイメージになります。さらに切りつめると“ケチ”となります。“ケチ”の場合は必要な支出まで惜しむことをさします。“ケチ”の語源は不吉なことを表す怪事(けじ)といわれています。皆が“ケチ”となっては世の中全体が沈滞し正常な状態を維持できなくなってしまします。節約とは言っていても、実際には“ケチ”に陥っている場合が多いのではないでしょうか?
震災後、直接的な被害と自粛ムード等の影響で4月30日には一月半で66社と阪神淡路震災の3倍のペースで倒産しているという報道もありました。我々の生活においても、“ケチ”をするのではなく、“節約”を心掛け、無駄は切りつめるべきですが、必要な経済活動を惜しんではいけません。被災地にいない我々も震災に負けないよう、復興に少しでも力になるよう経済活動を支えるべきだと考えます。
このように考えていくと“節約”は価値を評価し判断していくので、非常にスマートな考え方であると思います。この機会にお金以外にも時間などの使い方を見直してみてはいかがでしょうか?