2012年02月 オリンピックイヤー

2012年02月 オリンピックイヤー

 先日上場企業の決算予測が報道されました。パナソニックをはじめ日本を代表する多くの企業が大幅赤字となるようです。報道によると東証一部上場企業の 4 月から 12 月までの利益は前年に対して20%ほど減少しました。特に電機、自動車関連の企業での業績悪化が目立ち、前年の半分以下の利益に落ち込んでいるとのことです。これは東日本大震災に加え、円高や、欧州危機、そしてタイの洪水と多くの災害や経済的な影響に起因しています。
 また、内閣府は 2011 年度の国内総生産(GDP)の予測を前年比 0.1%のマイナスと発表しました。
 2012 年度には反転し 2.2%の成長を見込んでいるとのことです。いまだ記憶に新しいリーマンショックの際には 2008 年の GDP 成長率が-3.7%、2009 年は-2.1%と2年連続で大幅なマイナスとなり、我々の生活や仕事に大きな影響がありました。経済の影響という観点でいえば必要以上に危機感を募らせるような状況でないと思います。また、今年はうるう年です。うるう年にはオリンピックやアメリカの大統領選挙がありますので、前向きな変化が期待できます。
 先日イーストマン・コダック・カンパニー(コダック)がアメリカで連邦破産法 11 条の適用を申請しました。1892 年の創業から 120 年続いた映像業界のトップ企業破綻のニュースには驚きました。
 デジタル化の波に乗り遅れたことが原因とのことでした。しかし、1975 年に世界で最初にデジタルカメラを開発したのはコダックでした。企業を継続することが非常に難しいと思い知らされました。
 最近は経営再建中の JAL が黒字化し今年の秋に再上場を目指し、同じく破産法を適用された GMが過去最高益を出すなど、破綻後の再建の進展を実感するニュースが報道されました。これらの短期での破綻からの復活には多くの痛みを伴ったと思います。破綻する前に企業として、変革が行われてこなかったことが残念です。企業の変革は経営の判断だけでは全く意味がありません。幹部をはじめ社員一人ひとりが常に目標を共にして、日々仕事の質の向上を心がけ変革する必要があります。
 今年はオリンピックイヤーとなり、緩やかな回復が期待できますが、当社の課題を急ぐことなく着実にクリアし進化し続けることが大事だと考えています。