2009年12月 PearlHarbor

2009年12月 PearlHarbor

 検索キーワードのランキングをみると興味のトレンドが分かります。12月の上旬にGoogleのアメリカ版で検索されたキーワードにJohn Lennonがありました。12月8日が命日ですので毎年この時期に思い出しキーボードを叩いている人が多くいるのだと想像できます。日本でもこの時期はJohn Lennonにちなんだイベントが多く開催されています。
 12月7日は第二次世界大戦開戦の日です。12月に入るとアメリカでは真珠湾攻撃(Perl Harbor)の報道が目に付く様になります。GoogleでアメリカのニュースをPearl Harborと検索すると、5000以上の記事が出てきます。一方Googleで日本のニュースを「真珠湾」で検索すると60件ほどしかありませんでした。この差に驚き、それぞれの国民の意識に関して興味があったので、アメリカでPearl Harbor、Hiroshima、日本で真珠湾、広島とそれぞれ検索された数を調べてみました1。アメリカではPearl Harborを1とするとHiroshimaは0.44、日本では広島に対して真珠湾はほぼゼロとなっていました。被害者意識が強い事柄が強く印象に残るとは理解していますが、この差は想像以上でした。また、他の国からの検索ではPearl HarborとHiroshimaの検索結果は拮抗していましたので第3者からみれば比較的、客観的な見方ができるのだと理解できます。
 我々は(当事者として)偏った見方をするきらいがあるのだと再認識しなければいけないと思いました。物事を理解するためには結果や表面的なところだけでなく原因、経過、裏側を知る必要があります。バランスよく捉え、考えることで新たな正しい道筋を開く鍵になります。例えば前出の広島、長崎を平和に直結するのではなく、もっと遡って考えることで平和に対する考え方、働きかけも変わってくると思います。
 我々の仕事においても、結果として良かった、悪かったと評することは簡単です。しっかりと原因、経過を捉え、本当に実力がついて評価されているのか、たまたま運が悪かっただけなのか見方は無数にあります。特に当事者として悪かった結果について原因を追求することが少ないのではないでしょうか?失敗により学ぶことは多いです。日常の些細なことでも正しい見方、対応ができるようしていかなければならないと意識を強くしました。
 ちなみに2001年9月11日のテロの際にはPearl Harborに関する報道がアメリカで多くありました。彼らの記憶には我々が望まれない形で今も刻まれていることも事実です。