2012年06月 有無相通ず

2012年06月 有無相通ず

 経営の立場にいるとさまざまな価値観(特にお金に関する)に接する機会があります。お金儲けの話が好きな人が非常に多く、経営者の中には儲けを最優先している人も多い気がします。私にも人並みに欲もありますし、お金は多くあった方が良いと思いますが、反面怖さを感じています。
 お金に関するデータで、宝くじの高額当選者の追跡調査をしたものがあります。1000万円以上の高額当選者の実に7割の方が3年後には自己破産してしまっているとのことです。また9割以上の人が「当たらなければよかった」と思っているそうです。
 厚生労働省が発表している貯蓄の統計データによると、1000万円以上の貯蓄があるのは約3割の世帯とのことです。貯蓄と、高額当選者の自己破産には関連があると思います。お金は管理できる範囲であれば問題はないのですが、自分の管理能力を超えた高額のお金に関しては特に慎重になるべきです。高額当選者は大金を手にしたのち、浪費癖、見栄、人間関係など、さまざまな問題により身を持ち崩したのだと思います。
 先日のスカイツリーの開業に合わせてさまざまな特集をテレビで放送していました。その中で岡本米菓という煎餅屋さんが、スカイツリーによって影ができて、煎餅の天日干しの時間が延びてしまうという話を紹介していました。店主の岡本さんは現在89歳で、15歳からずっと煎餅を焼き続け、8人の子供を育てたそうです。岡本さんは番組の中で「セールスはやるなって。真心こめて作ればお客さんがお金を持って、分けて下さいと来るのがホントだからセールスはやるなって、だから私はセールスをやったことがない。暇なときは真心が足りないと思っている」という師匠からの教えを話していました。私はまさにその通りだと思っています。もともとの経済は「有無相通ず」という言葉の通り、有るものを無い人に融通し、互いに助け合うのが基本であると思います。
 私どもは幸いにお客様に恵まれており、目先の儲けだけを追い続けるような経営は強いられていません。お金はあくまでも経済的な活動のための手段と考え、仕事において本質を追求し、結果として得られた対価に見合った生活をするべきです。「究極の情報サービス」の原点はお客様から喜んでいただける仕事を提供することにあると考えております。お客様から声をかけていただけるよう、各現場のサービスを高め、富士情報としてより良いサービスを創り出していきます。